相次ぐ経営破綻、登録取り消し処分 止まらないFXの動揺

■内部管理にも問題…顧客自身の業者見極めが重要
外国為替証拠金取引(FX)業者の動揺が止まらない。昨年8月の為替相場急変以降、財務上の脆弱(ぜいじゃく)さなどから経営破綻(はたん)が相次いでいることに加え、証券取引等監視委員会が進めている集中検査で、内部管理態勢に問題を抱える業者の存在が浮かび上がってきたからだ。為替相場が落ち着きを取り戻すにつれ、個人の資金がFXに向かうことも予想されるが、投資家には業者選びを含めた熟慮が求められそうだ。
昨年8月の米サブプライム(高金利型)住宅ローン問題に端を発した急速な円高以降、破産したFX業者は、FX札幌(札幌市)、アルファFX(東京都港区)、日本ファースト証券(同中央区)、ニッツウトレード(同千代田区)の4社に上る。
このうち、ファースト証券に対しては、顧客保護のための緊急性があるとみて金融庁が8年ぶりに破産を申し立てた。ニッツウは約2億5000万円の債務超過で「預けた全額は戻ってこない可能性が高い」(金融庁証券課)とみられる。
さらに今月1日、ジェイ・エヌ・エス(名古屋市)に対し、東海財務局が登録取り消し命令を出した。監視委の検査で、海外居住者口座を利用した脱税への協力や金融先物取引法(現金融商品取引法)で禁じられた一任勘定取引、損失補填(ほてん)、自己取引で出した損失の顧客口座への付け替え、帳簿や事業報告書の虚偽記載、顧客と自己の財産の区分管理違反など不正行為の“フルコース”が発見されたためで、監視委の証券検査課は「何でもありで、検査研修の教材に使えそうだ」とあきれかえる。
昨年来、金融庁は全国のFX業者約120社に聞き取り形式での緊急一斉点検を行うとともに、監視委が順次立ち入り検査を進めている。すでに46社の検査に着手したが、破綻した4社以外にも自己資本規制に一時的に抵触していた業者が見つかった。
一連の問題を受けて金融庁では、これまで銀行や保険に限られていた早期警戒制度の対象をFX業者にも広げるなどして、破綻前の問題あぶり出しを図る仕組みを拡大しているが、「故意のウソはなかなか対応しきれない」(証券課)というのが実態だ。
金融庁は相場変動、金利変動などのリスクに加え「業者が破綻に至った場合には、顧客に不利益が発生する可能性がある」と投資家に注意を喚起。登録業者であっても事業報告書を提示させて説明を求めるなど、投資家自らが積極的に情報を集め、慎重に判断することが重要だと指摘している。
FujiSankei Business i. 金融・証券/相次ぐ経営破綻、登録取り消し処分 止まらないFXの動揺
http://www.business-i.jp/news/kinyu-page/news/200805060001a.nwc
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