日銀利上げ方針を転換、景気下ぶれに懸念 当面は現行の金利水準継続へ

日本銀行は30日の金融政策決定会合でまとめる「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)で、利上げを目指してきたこれまでの政策姿勢を転換する。原材料高などの影響で企業収益が悪化しており、利上げは当面難しいとの意見が、日銀内で大勢のためだ。 →RANKING
昨年10月の前回リポートでは、「金利水準は引き上げていく方向にある」と明記された。30日のリポートでは、この表現が削除される可能性が高い。06年4月のリポートから継続している「金利水準の調整を行う」という利上げを念頭に置いた表現も、消えそうだ。
日銀の政策委員の多くは、原油などの高騰や米低所得者向け(サブプライム)住宅ローン問題の影響で、国内景気が下ぶれする懸念が高まっていると分析。30日の展望リポートで示される08年度の経済成長率は、昨年10月の2.1%から1%台半ばに引き下げられる見通しだ。
日銀は「物価安定のもと、経済は着実に成長している」として、06年3月に量的緩和政策を終結。07年2月までに政策金利を年0.5%まで引き上げ、サブプライム問題が深刻化した後も、しばらくは利上げの機会を探っていた。
しかし、日銀が1日発表した企業短期経済観測調査(短観)では、大企業・製造業の景況感が03年12月以来の水準に悪化し、08年度の設備投資計画も6年ぶりのマイナスとなった。全規模・全産業でみると、07年度の経常利益は減益の見通しだ。原材料高と急速な円高が企業の利益を押し下げている。
ただ、白川方明・日銀総裁は会見などで、「短期金利の水準は潜在成長率と比べてかなり低い」との考えを示している。日銀が直ちに利下げに向かう可能性は低く、当面は現行の金利水準を続けそうだ。
asahi.com:日銀、利上げ方針を転換 景気下ぶれに懸念 - ビジネス
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