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【テクニカル分析】アルティメットオシレーター(Ultimate Oscillator) オシレーター指標

1.究極のオシレーター

 アルティメット(Ultimate)、とは「究極の」を意味する英語です。自分の開発したオシレーターに「究極」と名づけたのは、%Rを開発した米国の著名トレーダー、ラリー・ウィリアムズです。いかにも米国人らしい命名をされたこのアルティメット・オシレーター(以下UO)が発表されたのは、1985年のことでした。開発者のウィリアムズ自身による解説を参考にしつつ、ご紹介したいと思います。→ブログRanking

【テクニカル分析】アルティメット・オシレーター(Ultimate Oscillator) オシレーター指標

2.オシレーターの泣き所

 RSI、ストキャスティクスなどの様々なオシレーターの利点は、それらが実際の価格トレンドの転換に先んじて、その兆候を示してくれることと、コンピュータが発達した現在では使うにあたり複雑な計算もいらず、使い方も容易、といったところに集約されます。たいていのオシレーターはこれらの要求を満たしてくれますが、共通するのは、相場の主要な上昇の開始時点で高い数値に達し、価格の転換よりも早々と価格との逆行や買われ過ぎのサインを示します。どんな銘柄でも構いませんが、大きなトレンドが出た後のチャートとオシレーター(10~20前後の短期間)の動きを見比べると、その多くは何度もオシレーターが逆行(売りシグナル)を出した後でようやく転換する、という形になっていることでしょう。多くのテクニカル分析の本などでは、「もみあい局面でのみ使い、他のトレンド系指標で新しいトレンドの出る兆候があればオシレーターのシグナルを採用しない」とか、「現在のトレンドと同方向のシグナル(つまり、上昇トレンドなら売られ過ぎ、下落なら買われ過ぎのシグナル)しか採用しない」などといった追加のルールが書かれていることもあります。要するに、オシレーターは大きなトレンドの道中で何度も間違えるはめになる、ということです。ウィリアムズは、その弱点の原因を考えることから、UOの開発を始めました。

3.UOの最大の特徴

 ウィリアムズは、「相場で儲ける法」という著作の中で、従来のオシレーターの弱点を指摘しています。曰く「(オシレーターは)測っている時間の長さが大きな波動を捉えるには短すぎる」

例えば、ワイルダーは自身の開発したRSIについて、期間を14日間に設定することを薦めました。価格の上昇がその期間を超えて続いた場合、RSIは極度の買われ過ぎを示すか、途中の値動きによっては価格との逆行さえ示すでしょうが、それはあくまで14日間の値動きの中で、現在の価格が「相対的に」買われ過ぎの水準だ、ということを示しているに過ぎません。設定期間が相場の上下のサイクルと合っている時、オシレーターはまたとないシグナルを出してくれることでしょう。しかし、RSIを14日間に設定したからと言って、実際の相場が必ずしも14日間のサイクルで上下に動いてくれるわけではありません。特に、通常では考えにくいような期間続く上昇あるいは下落相場を捉えるには、あまりに短いのです。一方、もっと60日とか100日といった長い期間でオシレーターを使おうと思うと、今度は指標の感度が極端に鈍くなります。そもそもオシレーターが見つけ出そうとする相場の行き過ぎというのは、一旦調整が入るとなると非常に素早い動きとなることがほとんどです。オシレーターのダマシを排除するのは重要ですが、修正の動きの大部分を取り逃がしてしまうようなら、そもそも使う意味が薄れてしまいます。彼はこう述べています。

 「本当に求められているのは、―残念ながら、私にはそれを生み出すだけの数学的知識も能力もないが―相場が強くなったり弱くなったりするのに合わせて計測期間を変更するオシレーターである」

 もし、本当に相場の強弱に合わせて期間を勝手に変更してくれるオシレーターというものが開発できるのなら、それこそが正に「究極のオシレーター」なのでしょう。残念ながら、現在のところそういう指標は開発されていませんが。しかし、彼は、ある方法を用いて、そんなオシレーターに近いものを生み出しました。それが、UOと他のオシレーターとの最大の違いである「1つのオシレーターに3つの期間を設定する」という方法です。彼の選んだ期間は、7・14・28日間というものでした。

4.UOの計算方法

 UOの開発者であるラリー・ウィリアムズは、その設定期間に、7・14・28日間、という3つの期間を設定しました。これは、短期のトレーダーにとって、相場の短期サイクル、中期サイクル、長期サイクルとされる期間に当たります。この3つの期間のそれぞれで、相場の動きを計測しようとするのは、相場のアキュミュレーションとディストリビューションです。A/Dラインのようにアキュミュレーションとディストリビューションを測ろうとする指標はありましたが、UOが独特なのは、その計測に出来高を用いないところにあります。では、何をもって測るのか、と言えば、単純にその日その日の高値から終値への価格変動を売り圧力と捉え、安値と終値の差を買い圧力と捉える、という方法です。ただし、これらの高値・安値は、トゥルー・レンジを使って計算します。実際に計算の基礎となるのは、3つの設定期間それぞれの買い圧力(Buying Pressure、以下BP)と、トゥルー・レンジ(以下TR)です。まず、当日のBPは、

 当日のBP=当日の終値-当日のTL(真の安値)

 これを元に、7日間ごとのBPの合計、14日間ごとのBPの合計、28日間ごとのBPの合計を求めます。最終的に、この3つのBPの合計を、それぞれの期間のTRの合計で割ったものをUOの値とするのですが、このままでは、一番期間の長い28日間の値の影響力が大きく、一番期間の短い7日間の値の影響力が小さくなる、ということになります。そこで、期間による値の比重が偏らないように、7日間の合計に4を掛け、14日間の合計に2を掛けて、3つの期間の数値をそろえます。式で表すと、

 UOの基本値=4(7日間のBPの合計/7日間のTRの合計)
         +2(14日間のBPの合計/14日間のTRの合計)
         +(28日間のBPの合計/28日間のTRの合計)

 さらに、100分率で表すために、以下の計算を行います。

 UO={UOの基本値/(4+2+1)}×100

5.UO使用上のルール

 ウィリアムズは、アナリストとしてよりもトレーダーとして有名な人物だけに、UOの使い方を厳密に自著で定義しています。単に○○%以上を買われ過ぎ、○○%以下を売られ過ぎ、という売買シグナルとしては採用しません。基本的に、価格とオシレーターの逆行のみをシグナルとしますが、それについても2つ条件を設けています。1つは、逆行が買いを示唆するものなら、オシレーターが50%以上の地点、売りを示唆するものなら50%以下の地点で発生していること。もう1つは、買いシグナルに向けてオシレーターが価格との逆行を示したら、そのボトムの前のピークを上回ったところで新規に買い、売りの場合はその逆を行う、ということです。逆行が出たからと言ってすぐ売り買いをせず、その時点まで待つ必要がある、とウィリアムズは言っています。以上が新規のポジションを作る時のルールですが、決済する場合も彼独自のルールを定義しています。買い・売りそれぞれのルールは、以下の通りです。→ブログRanking

 (買いポジションの場合)
  A.逆のシグナルが現れるのを待って途転する。
  B.UOが70%以上になったら、手仕舞う。(この場合途転はしない)
  C.オシレーターの値が35%以下に下がった地点をストップロスのシグナルとする。(この場合も途転しない)

 (売りポジションの場合)
  D.逆のシグナルが現れるのを待って途転する。
  E.UOが30%以下になったら、手仕舞う。(この場合途転はしない)
  F.オシレーターの値が65%以下に上がった地点をストップロスのシグナルとする。(この場合も途転しない)

Comments:2

おもちゃ屋 2008年3月 5日 23:14

ラリーウィリアムズならどんな名前付けようと許すよ。
ところで今日は米を15ピッピでチェックメイト。

( ^ω^)ひろ Author Profile Page 2008年3月 6日 09:13

( ^ω^)ラリーの本は高いw

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