【テクニカル分析】ケルトナーズ・チャネル(Keltner's Channel) バンド系指標
1.ケルトナーズ・チャネルとは
ケルトナーズ・チャネル(Keltner's Channel)とは、1960年に、チェスター・ケルトナーが自著で紹介したテクニカル指標です。基本的には、ボリンジャーバンドやエンベロープとよく似た価格チャネルを描く指標ですが、後年様々なトレーダーによって改良されて使われるようになりました。その改良には様々なパターンがありますが、おおむね共通するのは、チャネルを描く変数に、アベレージ・トゥルー・レンジ(Average True Range)を使うことです。
A:設定期間(デフォルト値は10)の終値の加重移動平均※を求める。(終値を高値や安値に変えることも可能)
B:その値にアベレージ・トゥルー・レンジと任意の乗数(デフォルト値は1.5)をかける。
C:Bの値を終値加重移動平均に足した値と引いた値をそれぞれ求める。
こうして、Aの値とCで求めた2つの値をチャート上に描画したものがケルトナーズ・チャネルです。基本的な使い方は、チャネルの上限を価格が上に抜けたときに買い、下限を価格が下に抜けたときに売る、というトレンドにつくための手法です。期間中の変動幅の平均である、アベレージ・トゥルー・レンジを極端に超える価格変動が出ることを、トレンドの開始とみなす発想は、ボリンジャーバンドの順張り手法と共通しています。というよりも、変動幅の計算方法が違うこと以外は、この2つはほぼ同様の考え方を背景にした指標であると言えます。
3.チャネル突破のダマシを防ぐには
以上の点から、ケルトナーズ・チャネルとボリンジャーバンドは相通ずるところが多いわけですが、その欠点をも共有しています。それは、「もみあいではダマシが出やすい」ということです。そこで、この2つを使うトレーダーの間では、RSIやMACDなどのオシレーターを併用することがよくあります。どういうことかというと、これらの指標でもシグナルの出ない限り、チャネルのブレイクを売買シグナルとして採用しないことにするのです。例えば価格が上昇してきて、チャネルをブレイクしてきたとき、RSIなら、80(あるいは70)を上回るか、MACDならMACD線がシグナル線を上抜けるまで待つ、という「確認」を行うわけです。ここでは、RSIは通常とは異なり、「買われ過ぎ」のサインを、トレンドの発生と解釈するのです。特に、多少乗り遅れてもなるべく大きなトレンドが出た時に売買したい、という場合は、こうしたフィルターを採用するのも1つの手です。
※加重移動平均とは、直前の価格にウェイトをつけて計算する移動平均です。指数平滑移動平均と同じく、単純移動平均の相場の動きに遅れる欠点を改善するために開発されたテクニカル指標です。
算出法(参考):
加重移動平均(n日)=(c1×n+c2×(n-1)+c3×(n-2)+c4×(n-3)+c5×5+...+cn×n)÷(1+2+3+4+5+...+n)
cn=n-1日前の価格。c1=当日の価格。
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